2007年10月27日
私のママになって
自分が母親になってから、10年前の出来事を
よく思い出します。
当時大学生だった私は、友人の誘いで
ボランティアに出かけました。
普段からそういったものに参加していたわけでは
なく、たまたま子供に関わるボランティアだったので
子供好きな私はその話に喜んで参加を決めました。
訪問先はある施設でした。
『事情があり親と離れて暮らす子の施設』
です。
そこで子供たちと楽しく遊びましょうという
ボランティアです。
「なんだか楽しそう〜♪何して遊ぼうかな。」
そんな軽い気持ちでした。
施設に到着すると、物珍しさからか多くの子供たちが
集まってきました。
遠巻きに見ていますが、私たちに興味津々といった感じ。
やがて小学校中学年くらいの子たちが
「僕たちの部屋で遊ぼうよ〜」
と手を引いて部屋に案内してくれました。
そこでは同じ年くらいの子達が、じゃれあって遊んだり
ゲームをしたり、アニメのビデオを見たり
なんだかとても楽しそう。
いつもお友達みんなで過ごして、まるで毎日が修学旅行
みたいだな〜なんて思ってしまいました。
そしてふと横を見ると、子供たちの勉強机がいくつも
並んでいます。
そしてその奥には子供たちの小さいベットがいくつも
並んでいます。
そうだ・・・。この子達には帰る家がないんだ・・・。
毎日毎日、ここで勉強し、友達と遊び、ここで寝る。
その繰り返し・・・。
なんだか急に胸が締め付けられました。
そして更に施設長さんからのお話。
「この子達の親は様々な事情を抱えています。
病気で子供を育てられなかったり、経済的に苦しかったり。
ギャンブルにはまっていたり、虐待を繰り返してしまったり。
親の元へ帰れる子もいれば、里親にもらわれていく子もいます。」
楽しそうなんて思ってしまっていた自分が恥ずかしく
なりました。
その後幼児のお部屋にいきました。
今のりっくんぐらいの子供達がたくさんいました。
このくらいの子供の感情表現はストレートで、
私達が部屋に入るなり、抱きついてきたり、胸に顔を
うずめたり、とにかく全身で甘えてきます。
そして、1人の女の子が私を見つめて言いました。
「ねぇ。お姉さん、私のママになりにきたの？
そうでしょ？」
「・・・・・・。」
その子は期待を込めた目で、くりっとした大きな目で
私の返事を待っていました。
「う〜ん。どうかな〜。」
あやふやな笑顔で返すことしかできませんでした。
20歳そこそこの私には、なんて返事をしていいのか
全く思いつきませんでした。
「またきてね！絶対だよ！約束だよー！！」
子供達は施設を後にする私達に必死で手を振り
続けました。
でも私はもう二度とその施設には行けませんでした。
ボランティアとして、毎週でも月に一度でも
施設を訪ねみんなと遊んであげることができたら
よかったのかもしれません。
でも、あの時の私にはできませんでした。
「私のママになりにきたの？」
私はなんて答えればよかったのでしょう。
「違うよ。」とはっきり伝えればよかったのでしょうか。
2児の母となった今でも答えを見つけられずにいます。
よく思い出します。
当時大学生だった私は、友人の誘いで
ボランティアに出かけました。
普段からそういったものに参加していたわけでは
なく、たまたま子供に関わるボランティアだったので
子供好きな私はその話に喜んで参加を決めました。
訪問先はある施設でした。
『事情があり親と離れて暮らす子の施設』
です。
そこで子供たちと楽しく遊びましょうという
ボランティアです。
「なんだか楽しそう〜♪何して遊ぼうかな。」
そんな軽い気持ちでした。
施設に到着すると、物珍しさからか多くの子供たちが
集まってきました。
遠巻きに見ていますが、私たちに興味津々といった感じ。
やがて小学校中学年くらいの子たちが
「僕たちの部屋で遊ぼうよ〜」
と手を引いて部屋に案内してくれました。
そこでは同じ年くらいの子達が、じゃれあって遊んだり
ゲームをしたり、アニメのビデオを見たり
なんだかとても楽しそう。
いつもお友達みんなで過ごして、まるで毎日が修学旅行
みたいだな〜なんて思ってしまいました。
そしてふと横を見ると、子供たちの勉強机がいくつも
並んでいます。
そしてその奥には子供たちの小さいベットがいくつも
並んでいます。
そうだ・・・。この子達には帰る家がないんだ・・・。
毎日毎日、ここで勉強し、友達と遊び、ここで寝る。
その繰り返し・・・。
なんだか急に胸が締め付けられました。
そして更に施設長さんからのお話。
「この子達の親は様々な事情を抱えています。
病気で子供を育てられなかったり、経済的に苦しかったり。
ギャンブルにはまっていたり、虐待を繰り返してしまったり。
親の元へ帰れる子もいれば、里親にもらわれていく子もいます。」
楽しそうなんて思ってしまっていた自分が恥ずかしく
なりました。
その後幼児のお部屋にいきました。
今のりっくんぐらいの子供達がたくさんいました。
このくらいの子供の感情表現はストレートで、
私達が部屋に入るなり、抱きついてきたり、胸に顔を
うずめたり、とにかく全身で甘えてきます。
そして、1人の女の子が私を見つめて言いました。
「ねぇ。お姉さん、私のママになりにきたの？
そうでしょ？」
「・・・・・・。」
その子は期待を込めた目で、くりっとした大きな目で
私の返事を待っていました。
「う〜ん。どうかな〜。」
あやふやな笑顔で返すことしかできませんでした。
20歳そこそこの私には、なんて返事をしていいのか
全く思いつきませんでした。
「またきてね！絶対だよ！約束だよー！！」
子供達は施設を後にする私達に必死で手を振り
続けました。
でも私はもう二度とその施設には行けませんでした。
ボランティアとして、毎週でも月に一度でも
施設を訪ねみんなと遊んであげることができたら
よかったのかもしれません。
でも、あの時の私にはできませんでした。
「私のママになりにきたの？」
私はなんて答えればよかったのでしょう。
「違うよ。」とはっきり伝えればよかったのでしょうか。
2児の母となった今でも答えを見つけられずにいます。
コメント一覧
1. Posted by SUN 2007年10月27日 21:05
考えさせられるお話ですね…。今の自分では子供と離れて暮らす事は想像もつきませんが、施設に入らなければ生きていけない色んな事情を抱えている子供たちって日本中・世界中には沢山いるのでしょうね…。親の勝手な事情であったり、事故や事件で両親を亡くしてしまったり、経済的な事であったり、身体的な事であったり…どんな事情で預けられていても、やっぱり子供は本来純粋で素直なんですよね！親と一緒に生活出来れば当たり前の『甘える事』を毎日我慢しているのでしょうね…。《私のママになりにきたの？》とってもストレートで正直な子供らしい問いかけ…でも私も言葉に詰まると思います。子供って言葉ではなく抱きしめてあげるだけでも落ち着くのかもしれませんね…。
2. Posted by 京都ふらり 2007年10月27日 21:23
「違うよ」なんて言わなくよかったですね。
相手の夢を壊す言葉は、その場で使うのはよくないと思います。やんわりとその場をしのいで、その時を子供たちと楽しんだらいいんじゃないですか。
私も学生時代、障害者の子供たちと遊ぶサークルにはいってましたが、お母さんたちを傷つける言葉を言ってたなあと後悔してます。自分が親になってわかるんですね。
相手の夢を壊す言葉は、その場で使うのはよくないと思います。やんわりとその場をしのいで、その時を子供たちと楽しんだらいいんじゃないですか。
私も学生時代、障害者の子供たちと遊ぶサークルにはいってましたが、お母さんたちを傷つける言葉を言ってたなあと後悔してます。自分が親になってわかるんですね。
3. Posted by エイジレス美人の作り方★NANA 2007年10月28日 23:39
(*^-^)ﾉこんばんわっ☆
帰りが遅くなってしまいました；
これから新しいブログ記事の更新なので
ダッシュで応援だけさせてもらいますねー☆
本日の応援ｐ(*'-^*)。
帰りが遅くなってしまいました；
これから新しいブログ記事の更新なので
ダッシュで応援だけさせてもらいますねー☆
本日の応援ｐ(*'-^*)。
4. Posted by titikaka 2007年10月29日 00:29
うーーんﾑｽﾞｶｼｲ。私にもその答えは見つかりません・・・
だけど、はっきりノーと言うよりはじゅんさんの答え方くらいが良かったのかも・・
色々考えて書きたいこともあるのに・・話がまとまりません。
私たち親はとにかく目の前にいる我が子をしっかり守らなきゃいけませんね・・
だけど、はっきりノーと言うよりはじゅんさんの答え方くらいが良かったのかも・・
色々考えて書きたいこともあるのに・・話がまとまりません。
私たち親はとにかく目の前にいる我が子をしっかり守らなきゃいけませんね・・
5. Posted by エイジレス美人の作り方★NANA 2007年10月29日 16:48
私も同じような経験があります。
東京都の某障害児施設へ行った事があり、
そこでは子供が逃げ出さないように
窓やドアに鉄格子がありました・・・。
小学校行くか行かないかくらいの子供達が
私を見て「ママー！」と笑顔で言って寄ってくるんです。
今でもハッキリ覚えています。
私はグッと熱いものがこみ上げましたが
ここで泣いたらこの子達に失礼だと思い、
堪えてありったけの笑顔を返す事しかできませんでした。
笑って手を引っ張られながら相手をしてバイバイして、
その後、外まで必死で涙をこらえて
正門を出た端っこで一人泣きました。
本当に辛かった。
見も知らぬ私を「ママ」というほど
本当のママがわからないの？
ママは来てくれないの？
そういう子供たちがいるって事を
世間にもっと知ってもらいたいですね。
本日の応援！ｐ(*'-^*)。
東京都の某障害児施設へ行った事があり、
そこでは子供が逃げ出さないように
窓やドアに鉄格子がありました・・・。
小学校行くか行かないかくらいの子供達が
私を見て「ママー！」と笑顔で言って寄ってくるんです。
今でもハッキリ覚えています。
私はグッと熱いものがこみ上げましたが
ここで泣いたらこの子達に失礼だと思い、
堪えてありったけの笑顔を返す事しかできませんでした。
笑って手を引っ張られながら相手をしてバイバイして、
その後、外まで必死で涙をこらえて
正門を出た端っこで一人泣きました。
本当に辛かった。
見も知らぬ私を「ママ」というほど
本当のママがわからないの？
ママは来てくれないの？
そういう子供たちがいるって事を
世間にもっと知ってもらいたいですね。
本日の応援！ｐ(*'-^*)。
6. Posted by じゅんお返事�� 2007年10月31日 16:32
SUNさんへ♪
そうですね。とても考えさせられました。私達の知らないところで今もこうした生活を余儀なくされている人達が多くいるということを忘れてはいけませんね。
抱きしめられることも知らない子ども達がいるとおもうと悲しいですね。
京都ふらりさんへ♪
そうですね。違うよと言わなくてよかったのかもしれません。
親にならないとわからないことってとても多いですよね。そういった意味では親になることができたことに感謝しなくてはいけませんね。
そうですね。とても考えさせられました。私達の知らないところで今もこうした生活を余儀なくされている人達が多くいるということを忘れてはいけませんね。
抱きしめられることも知らない子ども達がいるとおもうと悲しいですね。
京都ふらりさんへ♪
そうですね。違うよと言わなくてよかったのかもしれません。
親にならないとわからないことってとても多いですよね。そういった意味では親になることができたことに感謝しなくてはいけませんね。
7. Posted by じゅんお返事�� 2007年10月31日 16:43
NANAさんへ♪
NANAさんも悲しい経験があるんですね。
「ママ」と呼ばれてしまうと胸がとても痛みますね。でもその場で涙をこらえたNANAさんはすごいと思います。
そういった子ども達が今もどこかで暮らしていると思うと辛いですね。
titikakaさんへ♪
そうですね。答えはとても難しいですよね。私もわかりません。でも子供を守れるのは親なんだと再認識しました。
親になって色々とわかったことがあります。
NANAさんも悲しい経験があるんですね。
「ママ」と呼ばれてしまうと胸がとても痛みますね。でもその場で涙をこらえたNANAさんはすごいと思います。
そういった子ども達が今もどこかで暮らしていると思うと辛いですね。
titikakaさんへ♪
そうですね。答えはとても難しいですよね。私もわかりません。でも子供を守れるのは親なんだと再認識しました。
親になって色々とわかったことがあります。
